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2025/10/24
▶︎ 企画から開発まで
アイデアの創出や課題解決への支援をAIに頼ることは便利です。
ですがまだまだ発展途上の技術でもあるため過信せず、最後は自身の目と脳で見極められるよう専門知識と目利き力を日頃身に着けておくことが大切です。
この記事では、ITの現場で技術を使って新しい価値を生み出している人たちに向けて、Claude AI がどんなサポートができるのかを紹介します。
Anthropic社が開発したAIサービスで、文章生成、要件整理、UI設計、コーディングまで幅広く支援可能な対話型AIです。ChatGPT、Gemini、Copilotなどと同様のサービスですが、特にビジネス視点での整理と提案に強みを持っています。
要件定義・企画フェーズでは、要件のブレークダウンやステークホルダー分析、リスク分析と対策案の検討など、プロジェクトの基盤となる部分での支援が可能です。
設計フェーズでは、画面遷移図の生成やワイヤーフレーム案の検討、システム構成図の作成などを効率的に行えます。
UI/UXデザインでは、プロトタイプ作成やデザインパターンの提示、ユーザーストーリーの整理を支援し、開発フェーズではコーディングやテスト設計、技術文書の作成をサポートします。
Claudeの特徴的な機能「artifacts」は、画面デザインのプロトタイプ、プレゼンテーション資料、システム構成図など、提案内容の可視化に特に有効です。
生成されたコードやデザインはその場でプレビューでき、チーム内での共有も容易です。
例えば「artifactsでテトリスゲームを作成してください」と伝えるだけでコードが生成されていき、完成すると実際にブラウザで遊ぶことができます。
生成結果は公開したり別のチャットにリソースとして持ち込むなど自分なりの追加編集もできます。
サンプルとして生成してもらった資料の公開リンクを設置したので実際に閲覧してみてください。
テトリスゲームの生成結果例
紹介風のスライド資料
プロジェクトマネージャーはプロジェクト計画書の素案作成や進捗レポートの作成に、要件定義担当者は要件定義書のレビューや業務フロー図の作成に活用できます。
UI/UXデザイナーはデザインガイドラインの作成やプロトタイプの迅速な作成に役立ち、開発者はコーディング支援やテスト設計に活用できます。
プログラマーの立場である私にとっては経験の浅い開発言語の解説支援として役に立った経験があります。
同一機能を異なるOS向けに開発する際、担当外の言語で書かれたソースコードを理解し、自身の担当アプリケーションに実装する必要がありました。製造が先行してきた経緯から、設計書に記載されていない処理も数多く存在していました。
その際、開発言語特有の表現を読解しようとするも、検索キーワードが思い浮かびづらいのでインターネットでの調査では理解に時間がかかっていましたが、Claudeに質問することで効率的に理解を深めることができました。
機密情報は一般化して質問する必要があり、現時点(記事作成当時で2024年11月)では2024年4月までの情報がClaude AIの回答情報源という制約があります。
また質問内容が期間内に基づいているとしても、限定的な内容(人名やGithubで公開されているような特定OSSの使い方など)だと誤った回答をされてしまう可能性があります。
生成された提案は必ずレビューし、業界固有の慣習は別途確認することが重要です。
Claude AIは、プロジェクト全体を通して活用できる強力なツールです。
各役割に応じた適切な活用により、プロジェクトの質と効率を高めることが期待できますが、最終的な判断は人間が行うべきで、AIはあくまでも支援ツールとして位置づけることが重要です。